『風とキャノンと木曜日』
彼女は風のキャノンガール。
名前はまだ無い。
純正ランクの高いキャノン家に生まれ、
何不自由なく育った。
そんなある日。
風キャノンガール「お母さんッ!私、訓練校に通いたいッ!」
母「訓練校?どうして急に。」
風キャノンガール「私、強くなりたいのッ!強くなって、お母さんや街のみんなを守る…夢が出来たのッ!」
母「…あなたもそんな歳になったのね。」
風キャノンガール「いい、でしょ…?」
母「親としてはあまり、行かせたくは無いのだけれど、あなたが決めた事なら…。」
風キャノンガール「やったぁああ!」
……
…
〜訓練校〜
テシャール「風属性の諸君。教官のテシャールだ。
本日のダンジョンは私が担当する。」
一同”(よろしくお願いしますッ!!)”
テシャール「今日、君達には、覚醒に必要な聖水をダンジョンで集めてもらう。」
風キャノンガール「か く せ い?」
テシャール「なんだ、そんな事も知らんのか?魔力の聖水を集めて覚醒すると、ステータスが向上し、
自分だけの名前を授かるんだ。覚えておくように。」
風キャノンガール「自分だけの、名前かぁ…」
風のリッチ「かっこえぇ名前が付くんだろ?楽しみだぜッ!」
……。
…。
テシャール「よし!聖水が集まったようだな。覚醒してみろ、風キャノン」
風キャノンガール「わかりましたッ!」
“シュイーーーーーーーーーーーーンッ!!”
ピカーーーーーンッ!!ピカピカッ…
クリスティナ「…ッ!!」
テシャール「おめでとう。今日からお前の名前はクリスティナだ。」
クリスティナ「クリス…ティナ、わたしの名前…」
テシャール「強くなれば、自ずと名前は知れ渡る。期待しているぞ、クリスティナッ!」
クリスティナ「テシャールさん…はいッ!!私、頑張りますッ!必ず、強くなってみせますッ!」
……。
…。
お母さん。
私は今日、初めて名前をもらいました。
名前は”クリスティナ”
みんなからそう呼んでもらえるように、
一生懸命頑張るよ、私。
強くなって、戻るからね!!
-クリスティナ-
……。
…。
イェン「あんた風リッチの方が良かったんじゃなぁい?笑」
フーコ「いや、ちょまってぇ?フーコて、え?フーコ ?は?www」
アキーラ「キャッキャッ♪クソダサくて笑いが止まりませんのwwwキャッキャッ♪」
フーコ「名前変えてくれ〜アメリア様〜!!」
END