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ワリーナキープしようと思ってるのに、習慣のせいか気づいたらワリーナ画面にいってバトルボタンを押してしまいそうになる。いや、実際に押してしまった話をしようと思う。
その日は気持ちのいい目覚めだった。仕事が休みというのも理由かもしれない。そんな私は朝の習慣として顔を洗い歯を磨く。そしてカイロスを周り、ワールドアリーナへと歩を進める。まだ寝惚け気味だったのがいけなかったのか、習慣としたのが裏目にでたのか、それとも気の迷いかランキングバトルへ申請してしまう。
一瞬でアドレナリンが身体を巡る感覚に襲われる。鼓動が早くなる。キャンセルボタンを押そうと親指で連打をする。しかし私のサブ機iPhone6では、キャセルボタンを押せども押せども反応がない。端末の古さを考えるとしょうがない事だろう。だがキャンセルを連打していても、バトルが開始されてしまうことを知っている。知ってしまっている。それが尚のこと私の焦燥感を加速させる。
ラストボーダーに入れるギリギリと言われているポイントではあるが、今シーズンを通して最高のポイントなのだ。運もあってここまで登れたのだ。ここで相手と相見える場合、私の敗北は必至だろう。
そんな未来が頭の中で過る。だが、だからこそ私はここでキャンセルしなければならないと奮起する。ここで開始のゴングが鳴れば私の1100戦は無駄になってしまう。それだけはあってはならない、絶対にさせまいと己を鼓舞する。
—勝利条件はワリーナキャンセル1回。それを不利な条件で為さねばならない。だからこそ私の全力を持って臨もう。
観る者が熱くなれる音楽だけが鳴り響く。私は静かに。それでいて熱く闘志を燃やす。この胸の中をを蠢く情熱を指に込めて私は連打を加速させる。感覚が研ぎ澄まされ、周りがスローモーションになっていくのを感じた。脳を通して関節から繰り出される秒間14の連撃。画面が反発するように心地のいい音色を奏でる。それでも5秒、6秒と時間だけは刻まれ続ける。
届かない。届き得ない。世界でちっぽけな私では運命に抗う事は出来ないのか。私の中を絶望と諦念が支配しそうになった時、共に歩んできたモンスター達の事を思い出す。
寝食を共にし、幾度も試行錯誤をし、日常を彩ってくれたモンスター達の事を。こんな不甲斐ない私を主人として立ててくれたモンスター達に私は何が出来ただろう。打ちひしがれてる今でも力になってくれるモンスター達にこれ以上不甲斐ない姿はみせられまい。
消えかかっていた種火が業火の如く燃え盛る。その激情は心から身体へ。身体から指へ。限界を超えた秒間17連撃。これはモンスターの想いも乗せた召喚士の真価だ。
「召喚獣の宴(モンスターカーニバル)!!」
偶然であると言われるかもしれない。そんな事はないと笑われるかもしれない。それでも私は自慢のモンスター達のおかげでキャンセルする事ができたとここに記しておこうと思う。
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